トランス/性同一性障害

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・  ネットでホルモン買うのが危ない理由

トランスの中には、さまざまな理由やいきさつで、インターネットでホルモン剤などの薬を購入(「個人輸入」)している人がいるけれど、 リスクをきちんと分かっていない場合もあるようなので、まとめてみる。

個人輸入には、主に以下のリスクがあります。

@ 薬の成分が不明・ウソ
国内で製造・販売されている医薬品は安全性試験や規格がきちんとしているけれど、 ネットで売っている薬は安全性や製造上の衛生環境に問題があったり、そもそも成分が書いてなかったり、書いてあってもウソだったりする。 例えば、ネット上のED治療薬の約6割は偽造品なんてこともあった。

A 健康被害がしばしば起きる
薬の個人輸入は、死亡事故も含めた重篤な健康被害が起きている。 携帯サイトを使用して購入したタイ製ダイエット薬で死亡事故なんてニュースも。 健康被害が起きたり、なんだかおかしいなと思った時に、飲んでいる薬を持って受診できる病院はあなたの近くにありますか?相談できる人は周りにいますか?(だったら個人輸入してねーよ、という状況だったりして……)。ホルモン療法は、そもそも定期的な血液検査を必要とします。

B 責任をとってもらえない
健康被害が生じても購入したあなたの自己責任とされ、一切取り合ってもらえないケースが大半。 万が一、きちんとやりとりができる場合でも、製造元の会社に、その国の言語でやりとりをする必要がある。 たとえばタイのA社が製造した薬を、上海のB社(日本語サイトを運営)が販売している場合、 健康被害が起きても、日本語の通じるB社は一切取り合ってくれずにA社に問い合わせる必要が出てくる。

もっと詳しくは、厚生労働省のHP(あやしいヤクブツ連絡ネット)をご覧あれ。
ちなみに自分で自分に筋肉注射するのは、 医師の適切な指導管理の下でのみ例外的に許可されるらしい。

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それでも、どうしてもインターネット上で薬を買いたい!買ってる!
飲んでるよ!という場合。


健康不安があったらそのことを相談できる病院に行ける、健康診断を定期的に行える、など モロモロの判断力や病院開拓能力、コミュニケーションスキルなんかが必要になってくると思います。 よく「個人輸入は自己責任」と耳にするけど、自己責任って言いかえると上記のような割とハイレベルのサバイバル力を要する物事です。たいへんだよ。

おそらく個人輸入している人の背景には、

・周りに病院がない。定期的に通院できる環境にない
・自助グループも、頼りになる人がいなくて、ひとりぼっち
・ 人生がとにかく大変で、もうわけわかんないから、ひとまず体を変えたい
・ 家族や周囲の理解がない。こっそりやりたい
・ ガイドラインに沿った治療が待てない


などが背景にあると思うのだけれど、少しでも「より安全な」方法を選ぶために、やはり ひとりぼっちで不安な薬を使うような事態は減らしていけたらと思う。
……頼りになる病院がねーんだよ、とか、相談できる人がいねーんだよ、という社会の側も変わらなくてはいけないのだろうけれど、結局のところ 自分のからだを守るのも自分しかいないんだよな。

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*GID医療とビジネス*

GID医療

昨今はGID医療に関する様々なビジネスがある。
・海外でのオペに同行するアテンド
・美容外科の病院の仲介
・ホルモン薬の個人輸入販売
・怪しいマニュアル商法 など。
当事者が善意で噛んでいることも多いが、営利である以上情報は偏る。 当事者だから安心とは限らない。
・他からの情報も集めて比較する
・ひとりぼっちで利用を決めない

など注意が必要ではないだろうか。

*トランスに関するおすすめ書籍*

ROSの『トランスがわかりません!!ゆらぎのセクシュアリティ考』 は自分の性について考える全ての人におすすめ。他の著名本は他でも紹介されているので割愛します。笑